高校物理の構成要素の一つに、「波」があります。
ただし、この分野は「学」が付かないので、他の理論とは異なります。
「学」が付くのは、以下のルールを満たす場合です。
1.扱う現象の範囲を明確に規定している。
2.一つの理論で使用される物理量も明確に規定されている。
「波」はこのルールを満たしていません。
まず、「扱う現象の範囲」ですが、「振動」現象と「波動」現象全般です。
これは、水面の波から、弦の振動、熱振動、電磁波…などなど、とても広範囲に渡ります。
広すぎて、「明確に規定している」には当てはまりません。
扱う現象が広いため、物理量も絞ることができません。
物が動くような振動現象の場合、力学で扱うような、位置や速度などを使う必要がありますし、
電磁波のように、電磁気学現象の場合は、電磁気学で扱うような、電場や磁場などを使う必要があります。
そのため、物理量についても、「明確に規定している」には当てはまりません。
ただし、自然科学の一分野であることは変わりがありませんので、「現象を簡単に解釈したい」という目的は変わりません。
また、理解するために、目の前の「見えるもの」、あるいは「見えないもの」に物理量を対応させ、互いの関係を考える行為も、他の理論と同じです。
「波」は、使用する物理量を明確に規定せず、初めから他の理論の物理量を流用することを前提に構成されている、という点のみが他の理論と異なります。

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