「見えないもの」は「力」と「質量」です。
これらの物理量は、「見えるもの」と違って、基本的に歓迎されない可哀そうな物理量です。
「見えるもの」は、もともと興味を持たれている現象そのものを記述するために必要とされた存在です。本来なら、必要最低限の物理量だけで現象を記述したいので、「見えるもの」だけでよいのです。
「見えないもの」を定義するということは、「余計な」物理量を増やすということになるので、本当は嫌なのです。
ただし、扱わなければならない物理量の数が増えても、「見えないもの」を定義したほうが現象を理解しやすくなるのであれば、「見えないもの」も歓迎されます。
その歓迎された物理量が力学では「力」と「質量」だったのです。
どんな「見えないもの」を定義すればよいか、を見つけるのが科学者の仕事であり、見つけた「見えないもの」は発明品です。
力学の「力」は、力が「理解を助ける発明品」であることを示しています。同様に「熱力学」は「熱」が発明品ということになります。「量子力学」も「量子」は物理量ではないですが、量子という「見えない概念」が発明品になっています。

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